新化した猿蟹。



「イザリウオ」という魚がいます。

その魚は海底近くに住み、

小さな生物を捕食して食べています。

それ自体は普通です。

と、いうよりイザリウオ自体はまああんまり変った魚ではないのですが、

一つだけ少しだけ特殊っぽいとこがあります。

それはヒレです。



「海底近くに住む」その魚は、

地面(海底面?)をはいずるように暮らしています。

そして外敵から身を守る為に海底の珊瑚や岩などの隙間に隠れたりもします。

そこでこの魚の特異性が現れるのです。

ヒレです。

その魚はひれを手のように使います。

「カエルほど」とは言いませんが、

おたまじゃくしに手が生えてる時の状態のカエルよりは

もしくはその程度ならば手として使えています。

その場面を見た人は魚と爬虫類の中間を見た気がするでしょう。



始めて陸に上がった海洋生物はああいった生物だったかも知れず、

このまま何億年かたつ間にイザリウオは高等静物に進化するのかもしれない。



核戦争の場合はどうにもならないかも知れないが、

それ以外の方法、たとえば細菌兵器、毒などが戦争で使われた場合、

(条約で禁止されていても世界的なレベルの戦争になれば使うだろうし。)

そんな時に地球上の人類が滅び、

同時に地上の動物の多くが死滅するとすれば、

細菌や毒などの影響が(比較的)弱くなりえる海底に住む生物が

半減期の後に時間をかけて進化して地上を支配するなどということもありえるのではないか。

などと想像して見たのだが、

実はこの想像に強引に化学的根拠をつけるのも可能で、

イルカなどの頭のいい海洋生物よりもイザリウオが有利な点があるのだ。



それは進化の可能性。

イルカはどこに進化するのだろうか。

あれはあの形で進化し尽くした状態なのではなかろうか。

ご存知の通りイルカは超音波(と、言いきってしまおう。今は。)によって会話をする。

知能レベルは高いので、

必要な情報交換だけではなく「雑談」的な事も喋っているのかもしれない。

さりげなく会話にアメリカンジョークとか混ぜたりとか、

「むかつく系みたいなー」とか言ったりするのかもしれないっぽい。

あと、携帯ストラップとか買いあさったりとか、

チープコスメとか万引きしたり・・・しませんね、はい。

そういうわけでイルカ蜂脳が高いが、

その知能をむしろもてあましているのではないだろうか。

そして運動能力においては

あんなに可愛く見えるイルカだが、

時には状況によってサメを倒す事もある。

あの巨大な体でイルカはものすごいスピードで泳ぎ、そして体当たり。

質量として大きいいるかがスピードを出せば当然そのエネルギーは相当なものになる。

昔きいた話しに、人間が捕らえようとしたイルカの仲間のイルカが

金属でできた船に体当たりをし、

船底に亀裂ができたという事を聞いたことがある。

この話の真偽は確かではないが、

車程度の重さがあるイルカなので、車程度のスピードを出せば、

当然自動車事故ていどのダメージを与えれるだろう。

少し話はそれたが、

要するにイルカは物理的運動能力も高い。

イルカには進化する必要が無いように思われる。

もし彼らが望むのならば進化しなくても

もっと巨大な魚をとる事も可能なのにそれをしない。

もし進化するとしたら新たな種類の敵が現れた時に

その口の先の骨が体当たり用に硬質化する程度で十分ではなかろうか。

現時点で特筆する敵は居ないのだ。



それに引き換えイザリウオはどうだろうか。

大きさ的には人間の握りこぶし程度の大きさの魚なので、

生存競争のピラミッド、ヒエラルキーでは下の方だろう。

つまり敵が多い。

そして同じ餌を食べる競争相手もおおくなる。

進化する必要があるだろう。

戦闘能力などで言うなればいざリ魚は弱い。

同じ物を食べている生物で言うと蟹や海老などには簡単に負けるだろう。

しかし、蟹や海老は進化したらイザリウオよりも強いだろうが、

進化する可能性はイザリウオの方が高い。

敵が強いと言うのも条件だが、

何にもましてその手だろう。

それが本題でもあるのだが、

最初のほうに述べたようにイザリウオのひれは機用だ。

「手」と言い切るのは辛いにしても近いものがあるだろう。

いや、今回に限り「手」と表記する。

イザリウオは手を使う。

ここで一つおもしろい話がある。

アルツハイマーの症状がある老人が

TVゲームなどの手を使う作業をすると症状が軽くなることがあるのだ。

なんの事は無い、脳に刺激が行くだけの話なのだが。

人間の脳の運動と刺激に関する部分では

「「手」に関する部分が70%以上だ。」という話を聞いた事があるだろうか。

それは人間が手をつかって作業する事が多いので、

その部分に関わる脳の部位が進化したものであろう。

だから実際には手じゃなくて足をつかっていても脳の足の部分が進化するのだが、

もし我々が類人猿から足をつかって進化していた場合は

「足」のほうを「手」という意味合いで呼んでいただろう。

つまり、

「物に対しての接触的な役割を担うインターフェイス的肉体部位で、

食事などの生物的基本欲求に直接的な関係が無く、

それを使う事により行動の範囲が広がり、

神経が脳に直結してるのでそこからの刺激によって脳が進化できる物。」

と、いうのが今回の「手」の定義になるだろうか。

そしてイザリウオはそれを持っている。

「進化する可能性がある」と言ってはいけないだろうか。



そもそも「進化」という定義が曖昧模糊としているので、

素直に「陸に上がって電気とかつかって」と言うのが進化とはいえないが、

と、いうよりむしろ、

イルカやカニなどの方が人間よりも進化してるのかも知れないが、

今の人間が類人猿より進化しているとしたら、

「イザリウオは進化できる。」と言っても良いのではないだろうか。



そして我々がそれから教訓にしなくてはならないのは、

「手を使わなくなる事によって人間は進化が遅くなる。」

コンピューターでものをこなす事により

将来的には全ての事柄がマウスとキーボードで処理できる用になるかもしれない。

その場合は手がする行動が、

例えば字を書いたり、楽器を演奏したりなどが、

少なくなる事によって刺激の種類も似通ったものだけになり進化が遅くなるのではないか。

それどころか視線入力装置などの開発によリ手を全くつかわなくなる可能性もありうる。

良く考えるとその場合は脳の目をつかさどる部分が進化するのだろうから別に良いのだが、

ふと気付くと手や足などは退化して

そのころにはイザリウオが進化してて、

それで我々はイザリウオに支配されて暮らすのだ。家畜として。

やべえ!今のうちにイザリウオ狩らなきゃ!


















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